月別アーカイブ: 2016年3月

生産性の向上と、創造性

日本は、生産性が低いと言われますが、では、知恵において劣っているかというと、そんなことはなく、改善であるとか、常識の範囲内でのアイデアを実行することは、日本人は、とても優れています。

しかし、今までに全くなかった、あっと驚くようなアイデアを実行していくことは、日本人は苦手と言えます。

その理由としては、日本は、単一民族国家なので、多様性に欠けていることも、大きな要因です。

ですので、せめて、女性の活用には、力を入れるべきと、女性活躍推進法が成立し、この4月から施行されます。

有能な女性が社会で活躍できる機会を増やしていくことは、確かに生産性の向上となるでしょう。しかし、これから人口が、どんどん減少していく中、それだけでは足りません。

移民を積極的に受け入れるのでなければ、日本人自体が、今までと大きく変わっていくことが必要です。

大企業にあっても、個人のアイデア、意見を尊重する風土を創り、自由闊達に意見を述べることができる社風にしなければいけません。

改善は苦手でも、創造性は豊かな人材を、役立たず扱いにせずに、上手に活用していくことは、企業の発展にも不可欠でしょう。

 


国富論と現代

アダム・スミスの「国富論」は、経済学の不朽の名著として、現代においても高く評価されています。

国富論は、1776年に刊行されており、明治維新のおよそ100年前に、このような理論が打ち出されていることは、ただ、驚くばかりです。

欧米との100年の差は、縮まったものの、金融、会計、経営コンサルティングなどの世界は、未だに欧米主導であり、まだまだ、追いつくには、至っていません。

日本人から、まだ、ノーベル経済学賞が、出ていないことも、そのことを象徴しています。

これらの産業が、欧米を超えることも、日本経済の再興のためには、必須であると思います。

外資系・・・の仕事術のような本が、書店に並ぶようではいけないのです。

そのためには、まず、経済、金融のリテラシーを高める教育が必要であると、私は考えています。

中学校、高等学校で、これらを実学として学ぶことは、非常に有益だと思います。

結果として、国民と国がより豊かになること、これは、国富論でアダム・スミスが伝えたかったことではないでしょうか。

 


新・日本列島改造論

私は、まだ読んでいませんが、石原慎太郎さんが、「天才」というタイトルで、田中角栄さんの伝記を小説化され、話題となりました。

田中角栄さんが、生前に唱えられていた「日本列島改造論」の遺志を受け継ぎ、田中チルドレンであった石破大臣が、今、地方創生の旗振り役となっています。

「日本列島改造論」で田中さんが夢見た日本に、着実に近づいているように思います。全国新幹線も、今月、北海道新幹線がいよいよ開業することで、現実のものとなりつつあります。

北海道は、自然が豊かで、食べ物も美味しく、とても魅力的な地域です。しかし、産業はどうかといえば、中心となる大都市札幌についても、その気候、利便性のデメリットもあり、なかなかこれといったものが育っていません。

同じく、観光名所である京都は、観光面だけでなく、日本を代表するような超優良企業が多く集積しており、これが、京都の国際都市としての強みを増しています。

では、札幌では、産業は育たないかというと、私は、札幌には、IT産業のようなインドアでもできる研究開発型産業が向いていると考えています。

札幌は国際都市となるポテンシャルを十分に持っている都市であり、一大IT拠点として、道内の農業、北大などの研究機関と連携すれば、北海道はより、発展するのではと思います。

札幌だけでなく、日本には、まだまだ、国際都市となれるポテンシャルを持った都市があります。

田中さんも、スマートフォンで世界中と繋がることができるなんて、想像もしなかったでしょう。

今なら、どんな日本列島改造論を唱えられるでしょうか?

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